整体・治療院などは無料集客をされているケースが多い業種です。整体・治療院が、この無料集客にこだわるケースは大きく2パターンあります。1つは、本当に無料で集客ができるという幻想を持っていること。もう1つは、ネット広告を出そうとしたが審査が通らなくてやむにやまれず無料の方法を模索しているケースです。実は、工夫次第で広告の利用が可能です。

無料集客に執着する問題点

整体・治療院を経営されている方々の中でも、ネットでの集客は無料でできるなどという幻想が未だにはびこっています

整体・治療院が無料のネット集客に執着する理由は大きく2つあります。

1つは、未だにお金を使わないでも集客できるとお考えだということです。

ネットでのインチキな情報商材の露出が多いという影響もありますが、この無料集客の幻想は根強いです

SEOでの集客を始めとして、FacebookやTwitterなどのSNSを使えば無料で集客できると思っている方が多いのです。

もう一つは、リスティングなどのネット広告を使おうと思ったが、広告の審査が通らず仕方なく無料で集客をしているケースがあります。

こちらは、工夫でなんとかなる可能性がありますので後述します。

前者の無料集客ですが、これは”無料で集客できる”の定義にもよります。

私がオススメしないのは、自分の労働力をお金と考えた場合のコスパが悪すぎるので現実的には無理と考えるべきということです。

ただ、SEOによる集客についてはコツコツと継続する価値がありますので詳細は後述します。

後者の広告の審査が通らないについては、対策は大きく2つあります。

1つは、今のホームページの内容を審査が通るように改めるということですが、これはなかなか難しいかもしれません。

治療効果や治療の信念など審査のチェックが入りそうな箇所をすべてカットすることになるためです。

ここまで改変してしまっては、それまで作ったWebサイトを消してしまうのと大差なくなります。

そこで、オススメする現実的な方法は、ネット広告用の新しいホームページを作ることです。

もう一つは、広告が通りにくいネット広告はGoogle広告(旧アドワーズ)ではなく、Yahoo!プロモーション広告やFacebook広告を使ってみることです。

Google広告が一番検索広告としては、反応がいいですが審査が厳しくて通らないのはこちらです。

それに対して、Yahoo!プロモーション広告やFacebook広告の場合は、Google広告に比べると審査が緩いので再度トライする価値があります。

SEOはやるべきだがメインにはしない

SEOをやってはいけないという話ではありません。

むしろ、ネット広告だけでなく、SEOもやるべきです。

ただ、あくまでもネット広告をやってそれをメインの集客方法とした上での補助的な役割がSEOです。

SEOは結果が出るまでに時間がかかるので、日々のビジネスを回すための方法としては不適切です。

ただ、SEOはコツコツと積み上げると、長期的にはネット広告の費用を減らしてもいいぐらいの集客効果を上げてくれる可能性を秘めています。

いずれにしても、無料の集客にこだわってSEOに固執するのは全く意味のない行為です。

ところで、一部の方からは「うちはSEOだけで集客ができている」あるいは「SEOだけで集客している整体院もある」という声が聞こえてきそうです。

確かにそういったケースもありますが、それは稀なケースです。

そして、今SEOでうまく集客できている場合でも、「たまたまラッキーである」という認識を持つべきです。

検索結果による集客だけに頼るほど、リスクの高い集客方法はありません。

たまたま”ついている”訳ですから、その状況を自分の実力とは過信せずにあくまで感謝して、今後のために堅実な方法を並行して進めておくべきです。

Google広告が出せるWebサイトを作る

無料にこだわっている訳ではないが、SEOに活路を見いだそうとしている整体院様も多いと思います。

それは、Google広告を出したくても、広告の審査が通らない場合だと思います。

Google広告は、特に治療院系の審査が厳しいです。

ホームページに”治る”とか書いてしまうと一発アウトのケースもあります。

そこまで書かなくてもマイルドな表現にしていても通らないケースがあり、それ以上にどこが悪いのかを指摘してくれません。

Google広告は、誤解を恐れずに言えば、大名商売で、上から目線で、強権的とも言えます。

だからと行って、治療の効能などの全く謳わない非常にマイルドなWebページでは反応が見込めません。

ただ、ある検索ワードに関しては、さほど治療の効能を謳わなくても反応がある場合があります。

それは、地域密着キーワードです。

例えば、渋谷で整体院を探している人が使う「渋谷 整体」といった検索ワードです。

言うならば、この検索ワードは、地元のマッサージ店を探すために使うものに近いです。

そのため、治療効果を謳わなくても、施術者の紹介、料金はいくらか、治療院の場所、営業時間はというったシンプルな記載があるWebページで反応が取れます。

こういった電話帳代わりになるようなWebサイトを、今お持ちの治療効果を謳っているWebサイトとは別にもう一つ作って、それを検索広告に出稿するわけです。

ちなみに、渋谷といった地域は競合他者が多いため難しいですが、一般的な地域ではさほどライバルはいません。

Facebook広告での集客に必要なテクニック

Facebook広告は、Google検索広告に比べると審査が若干甘いです。

そのため、整体院などの治療院が少々その効能を謳っても出稿できる可能性があります。

また、反応も他のディスプレイ広告と比べるとよく、年齢、性別、活動範囲などのエリアを絞り込んだターゲッティングも可能です。

ただ、Facebook広告の集客にはテクニックが必要です。

検索広告は、整体院の場合は”痛い”という悩みを抱えていて検索してきます。

ですから、緊急性が高いため成約率が高いです。

それに対して、Facebook広告は、タイムラインを見ている途中でたまたま目に入ってくる広告です。

緊急性が低いため、反応してもらうための工夫が必要になるということです。

王道の手法としては、来院という反応は目指さずに、見込み客リストを集めることに集中します。

見込み客リストとしては、LINE登録やメールアドレス登録が一般的ですが、Facebookピクセルによるオーディエンスデータを集める方法もあります。

オーディエンスデータの収集は、Webサイトにアクセスがあれば自動的に蓄積が可能です。

ユーザーの個人情報は手に入りませんが、時間さえ経過すれば蓄積されるので誰にでも利用が可能です。

オーディエンスデータは言うならば訪問履歴であり、過去の訪問者に広告を再度出稿するいわゆるリマーケティング広告が使えるのです。

例えば、初回のWebサイト訪問から一定期間、例えば30日程度広告を出し続けるという集客ができます。

初回では反応しかなったお客様も何度か見ていると反応する可能性が高まることを狙います。

以上、今回は、

  • 無料集客はやってもいいがメインにはしない。
  • Google広告を使う場合はシンプルなWebサイトをもう一つ作る。
  • あるいは、審査の甘いFacebook広告を使ってみる。

ということをお伝えしました。