こんにちは、藤田です。
 
今回もメルマガをお届けします。

日本人はエクセルに慣れている

日本人に限らないのかもしれませんが、結構な割合で最初にパソコンで扱う業務ソフトはスプレッドシート(表計算ソフト)なのかもしれません。

話が古すぎて恐縮なのですが、私が社会に出た頃は、パソコンのソフトと言えば「ロータス123」という表計算ソフトでした。

「ロータス123」が主流だったのは、Widowsが登場する前の時代の話なので20世紀の話です。

当時は、パソコンが使える人=ロータスが分かる人、or、一太郎が分かる人、という時代だったのです。

何が言いたいかと言うと、その頃から会社の業務で最初に扱うのが表計算ソフトだったということです。

時代は流れて、マイクロソフトさんのオフィスソフトが主流になったため、エクセルが表計算ソフトの代名詞となり、とても多くの人が使っているソフトになりました。

事実、パソコン教室で教えているのもメインはエクセルの使い方なのではないでしょうか?(私は知りませんが)

エクセルのスペシャリストさんというがおられるようで、その方にかかると、エクセルはレイアウトソフトの様に使われて、領収書や請求書などはもちろん、プレゼン用のドキュメントまで作られるそうです。

この辺りの話は、システムとしての本質とは関係ないので好きにやってもらえばいいです。

ただ、私の様なシステム開発のプロからするとエクセルで業務を組まれると非常に面倒くさいことになるので、正直エクセルと聞くだけでぞっとするのが本音です。

今でこそファイルの共有が可能になったので同じファイルを複数の人で共有できるので、複数のファイルがとっちらかる事はなくなってかなりまともに業務ができるようにはなったと思います。

ただ、社内全体を有機的なシステムとして統合しようとした場合には、エクセルですでに業務が組まれていると困ったことになります。

昔から使っていて操作に慣れている訳なので、こんままエクセルを使い続けたいと思うことも理解はできます。

エクセルライクなノートアプリ

ノートアプリは、多分Evernoteが一番古くて有名だと思います。

マイクロソフトオフィスを使っている人ならOneNoteもあります。

Evernoteの牙城を崩したというか、少しことなるアプローチで登場したのがNotionというノートアプリで今はこっちの方が人気があるのかもしれません。

ここ数年で結構な方が、EvernoteからNotionに乗り換えたのではないでしょうか?

実は、私はメモはGoogleKeep一辺倒で、Notionについては全く詳しくなかったのですが調べる機会があったのでちょっと勉強してみました。

分かったことがいくつかあったのですが、私が注目したのは、Notionにはデータベース機能があり、そのデータベースがエクセルのように表計算ソフト形式で入力できるということです。

さらに、システム屋の視点からは外部のシステムからAPIを使って、Notion内のデータベースにアクセスできることです。

私の様なシステム屋がエクセルを嫌う最大の理由は、エクセルにはデータベース機能がないということです。

データベースがないと、データを一元管理できないできないので管理が煩雑になり、何よりも外部のシステムから取り出すことができないのです。

ところが、Notionを使えば、入力はエクセルのようにできて、しかも入力したデータはデータベースに保存されるわけです。

つまり、エクセルの操作に慣れた人に新たに学習コストをかけることなく、データの管理をしてもらうことができるわけです。

私は更に調べたのですが、ノートアプリでエクセルの様にデータを入力することを考えた場合は、別のノートアプリで「Coda」というのがあり、そちらの方が外部のシステムに組み込むことを考えると向いているということでした。

どちらを使った場合でも、エクセルに慣れている人に違和感を感じさせることなく、新たな学習コストも不要で、日常業務としてシステムへのデータ入力をしてもらうことができるわけです。

操作部分の開発費がごっそり不要になり1/3となる衝撃

私が、生成AIによるプログラムコード生成を利用してのシステム開発業務を再開してもう1年以上が経ちます。

高い生産性に期待して、主に仲のいい方からの依頼を中心にかなりの数のシステム開発をしてきました。

ただ、正直言いますと、当初の目論見よりも生産性は高くありませんでした。

実は、もっと生産性が上がって安くシステム開発ができるのかと期待していたのですが、現状ではそこまで生成AIは有能ではありません。

ところが、このノートアプリに利用者の操作部分をすべて任せてしまうと、つまりデータ入力の部分を任せてしまうと、最大でシステム開発費が1/3まで下がるという話があるのです。

利用者の操作部分というのは、いわゆるユーザーインタフェースという箇所なのですが、この部分の開発は結構面倒なのです。

この部分をごそっと、いわゆるすでに出来上がっているアプリケーションであるノートアプリに任せてしまえれば、そのノートアプリに保存されているデータベースに外部からAPIで接続してシステム開発をすればいいだけになります。

この結果として、システム開発の総額が安くなり、しかも、利用者には使い慣れたエクセルライクの表計算ソフトのような画面で操作をしてもらえるという一石二鳥のシステム開発が可能になる可能性に気づきました。

ちなみに、どういった種類のシステム開発に適用できるかというと、分かりやすいところで言えば顧客管理システム(CRM)です。

また、煩雑な作業である在庫管理システムなどにも威力を発揮します。

こういった社内業務はもちろん、Webサイトを通じた外部への情報提供、情報発信にも利用できます。

私は、次のシステムについては、クライアント様の了解が取れれば「Coda」を使ってシステム開発をやってみるつもりですので、結果はまたメルマガでご紹介できればと思っています。

私も目論見ほど生産性は上がらなかったのですが、それでもすでに、中小企業や個人であってもオーダーメイドのシステムを開発できるぐらいまで開発コストは下がっています。

ここから更に下がることになれば、本当に誰もが手軽にオーダーメイドシステムの導入ができる日が訪れると思っています。