今回は、私が10年以上前からすべてのクライアント様にお伝えしているマーケティング手法である「ワンソースマルチユース」についてお伝えします。
これまでお伝えしてきた話との違いは、生成AI時代になって、この手法が大きく変化したということです。
改めて鉄板マーケティング手法「ワンソースマルチユース」とは
Web集客の基本は、有益な情報発信をして見込み客を集めることがスタートです。
「有益な情報」とは、見込み客の悩みを解決するお役立ち情報のことです。
この作業をコツコツと続けることで、自らをその道の専門家としてブランディングすることができ、そして、あなたを信頼してくださる方を見込み客として獲得することができます。
お役立ち情報の発信方法は、Web上にはいろいろな方法があります。
「私はInstagramしか使わない」という方もいらっしゃるかもしれませんが、私に言わせれば「それでは、もったいない」です。
せっかく作ったお役立ち情報なら、可能な限りいろいろなメディアに発信すべきです。
つまり、1つのお役立ち情報としてのソース(ワンソース)を作ったら、それを各種メディアに転用する(マルチユース)ということです。
”一粒で何度も美味しい”です。
具体的な手順はこんな感じです。
まずは、見込み客の悩みを解決することができる情報を作ります。
そして、それをオリジナルソースとして作ります。
例えば、ブログとかメルマガ向けの長文でしっかりした内容にします。
言うまでもなく、この行程は、時間をかけるべき重要な行程です。
この行程で”ソース”ができたら、これをベースにマルチに展開していきます。
例えば、サマリー化して各種SNS、公式LINE、Googleビジネスプロフィールに投稿します。
元原稿のブログを動画用のシナリオにして、YouTube動画として作成し発信します。
その流れで、作った動画の音声を使って、Podcastなどのラジオメディアに投稿します。
サマリー化した文章は、ショート動画のシナリオとしても使えますから、ショート動画として作成し、各種ショート動画対応SNSに投稿します。
ざっと、このような流れになります。
表現の仕方はよくないですが、「これだけ撃てばどれか当たるでしょ」みたいな感じの情報発信です。
ただ、実際には、単純作業だけでは命中率が低いです。
もちろん、やらないよりは何倍も意味はありますが、どうせやるなら少しでも命中率も上げたいところです。
SNSにはそれぞれ特性があるので、精度を上げるためには、発信するSNSごとに手を加える必要があるのです。
また、そのままコピペで大丈夫そうなメルマガとブログであっても、それら特性を考えて手を加えた方がより良いわけです。
ただ、現実問題としては面倒くさいのでそのまま貼り付けるわけです。
私自身、恥ずかしながらクライアント様には”手を加えろ”と教えているのに、自分の情報発信ではコピペで手を抜いてきました。
”やらないよりはマシ”と自分に言い聞かせていたわけです。
決して、手を抜いている人を代弁して言うわけではないですが、人は基本怠け者であり面倒なことは避けます。
ですから、ある程度の手抜きは仕方のないことです。
特に、1人でビジネスをしている人の場合は、そこまで自分を律する精神力と行動ができる人の方が少数派です。
つまり、精神論で片付く話ではなかったわけです。
ところが、これまで誰もが面倒で手を抜いていたこの作業が、生成AIの登場で劇的に楽な作業になりました。
生成AIで作業が効率化し品質が向上する
以下、発信するメディアごとに、どのように手を加えるかの例を考えてみました。
まず、ブログ記事をそのままメルマガにコピーするのは、読み手にとっての読みやすさとしてはあまり問題ないと思います。
ただ、メルマガのバックナンバーとブログ記事が、Web上での重複コンテンツとみなされてSEO評価を下げる可能性があります。
そこで、両者に差を付けるために、ブログ記事を作るときは、タイトルから検索キーワードを意識するが、メルマガはキャッチーな文言を多用したり、読み物としてのスムーズさを考慮してリライトします。
また、メルマガは、冒頭に親しみのある挨拶、読み手に対しての語りかけ感のあった方がいいです。
そこで、これらを実現するために生成AIを使います。
ブログ記事からメルマガに”変換”するプロンプトに、これらを指示して変換させるわけです。
ブログ記事のサマリー版を作って、各種SNSへの投稿に使えるレベルにするためには、前述の通りSNSごとの特性に応じたフォーマットにする必要があるので、一括変換するプロンプトに細かく指示をします。
SNSの特性については、普段から利用している人ならご自身の経験からまとめてもいいですし、生成AIに教えてももらってもいいと思います。
また、文字長については、Xなら140文字をフルに使う、Googleビジネスプロフィール用ならもっと文字数が使えて200〜300文字というのも考慮します。
また、Googleビジネスプロフィール用は、ターゲットがローカル客である要素を加えるなどまでできます。
公式LINE用には、スマホ画面での読みやすさが重要なので、要点を絞って箇条書きに近い書き方にするなどです。
動画のシナリオにする場合は、人が読むならブログ記事をそのまま使ってもいいと思うのですが(私はそうしている)、後述する音声生成AIを使うなら、話し言葉に変換しておくことでさらに効果を高めます。
ブログ記事に、話し言葉として使うと分かりやすい接続詞である「実は」「要するに」「一方で」などが少ない場合は、これらを多めに使うように生成AIに指示するだけでも読みやすさは大きく変わります。
ショート動画のシナリオを作る場合は、ショートだからと言って手を抜けません。
ショート動画は長尺よりも余程難しいです。
ショート動画を手抜きで投稿していても、それこそ何もやっていないよりマシに毛が生えた程度の効果しかありません。
ショート動画は離脱率が高いと掲載率が下がります。
そのため、ショート動画のシナリオ作りには、「構成案の作成」と「冒頭での離脱率防止(フック設計)」が重要でした。
生成AIによって、これまで重要だが最も時間がかかったこの作業も自動化できます。
以上、あくまで例ですが、こういった感じでプロンプトを作って、生成された結果を使ってフィードバックを繰り返します。
1回や2回のフィードバックでは無理ですが、コツコツと完成度の高いプロンプトとして仕上げていきます。
ある程度完成度の高いプロンプトが出来れば、その後はほぼ自動化が実現します。
最も時間のかかる動画の作成に革命が訪れた
恐らく、マルチユース先のメディアが文字メディアの場合は、さほど作業のハードルは高くありません。
そのため、生成AIがない時代でも、マルチユース作業をやっていた方も多かったと思います。
ただ、動画まで作るとなると一気にハードルが上がります。
なぜなら、シナリオ作成の後に、撮影と編集という時間のかかる手作業があるからです。
また、やったことのある人ならわかりますが、長尺動画でもショート動画でも、撮影に着手するまでが大変です。
逆に言えば、撮影さえ終えれば、余程凝った編集をしないのであれば後はスムーズに行きます。
これが、文字メディアまではマルチユースできても、動画、その先のショート動画、音声はできない人が多い理由です。
ところが、自らの声や映像をクローンして使える音声生成AIと動画生成AIの登場で状況が大きく変わりました。
つまり、自分の声を使ってシナリオを読み上げさせることができて、自分の映像を使って音声に合わせて動画を作ることができます。
もちろん、各サービスはモデル音声やアバターを用意しているので、必ず自分のクローンを使う必要はありません。
ただ、自分のビジネスのマーケティングをするなら、自分の声や映像を使ったほうが良いのは当たり前です。
私が使っているサービスをご紹介すると音声生成AIは「Fish Audio」、動画生成AI「Heygen」です。
数日前に、”Googleが本気を出した”という記事が出てましたが、これまでスタートアップ企業が中心でしたが、大手の同様のサービスも揃いつつあります。
実は、私はこれらのサービスを使い始めて1年ぐらいになりますが、1年前でなんとか実用に耐えうる品質でした。
その頃は、正直ちょっと違和感がある、分かる人なら生成AIで作っていることバレる、レベルでした。
ところが、ここ数ヶ月で品質がワンランク上がったように私は感じています。
私の評価では、もう完全に実用レベルです。
これらの生成AIが使えるとなると、マルチユースに腰の重かった動画の作成のハードルも下がります。
もちろん、撮影をできる人は自分でやってもいいと思いますし、私も自分でやっています。
ただ、もはや頑張る必要がないぐらいに生成AIで生成される音声や動画のレベルが上がっています。
今後は私も部分的には生成AIを活用しようと考えています。
また、生成AIは、シナリオ読み上げの際に人間と違って”噛み”ませんので、カット編集がほぼ不要で動画の編集作業があっという間に終わります。
笑い話のような利点ですが、実際に作業してみると本当に楽なのです。
騙されたと思って一度使ってみると、あなたの考え方も変わるかも知れません。
以上、今回は生成AI時代のワンソースマルチユースでの情報発信についてお伝えしました。