今回は、今巷で最強だと話題になっているGemとNotebookLMの組み合わせを私自身が実際に試してみた内容を紹介したいと思います。

まずは、GemとNotebookLMについてサクッと説明するところから始めます。

GemとNotebookLMについて

Gemとは「ジェム」と読みまして、Googleの生成AIであるGeminiの左メニューにあります。

簡単に言うと、Gemとは「特定の目的や好みに合わせてカスタマイズした、あなた専用のAIアシスタント」のことです。

Geminiが大きな生成AIとすると、Gemは特定の仕事に特化させた「分身」になります。

ユーザーが、自らの好みで特定の仕事に特化させた分身を作れるわけです。

ちなみに、Geminiの読みは「ジェミニ」であり「ジェミナイ」ではありません、とGoogleさんがアナウンスされています。

さて、Gemを特定の仕事に特化したAIにするためには、「カスタム指示」と「知識」を設定することで可能になります。

カスタム指示とは、この Gem の主な用途、機能、どのようなスタイルの回答にしたいかを設定します。

知識とは、AIが回答する際に必ず参照する専用資料で、最優先すべきルールとなります。

そして、この知識をどのように準備するかが、Gemがアウトプットする答えに大きな影響を与えるわけです。

これまでは、この知識には、PDFなどのドキュメント、Webページ、もちろん、プレーンテキストなどが設定できました。

ところが、ここにNotebookLMのノートブックが追加できるようになりました。

そして、このことがGemのポテンシャルを一気に高めることになったと話題になっているです。

では、次はNotebookLMとは何なのか、という話です。

そして、なぜGemの「知識」として使うことが、どのように素晴らしいのかをご紹介します。

NotebookLMは、単体でも使い用はいろいろあって十分に素晴らしいのですが、Gemの情報源である知識として使うと、”1+1”が2以上になるのです。

NotebookLMを一言で表すると、自分専用の『超優秀な資料まとめ担当』と言えます。

ネット上の誰のものでもない情報ではなく、自分が用意した資料(YouTube、PDF、メモ)だけを徹底的に読み込んで、中身を完璧に把握してくれるツールです。

普通の生成AIは、「世の中の一般常識」には詳しいですがが、自らの手元にある資料の中身は知りません。

ところが、NotebookLMに、自分の資料を渡しておくと、内容をすべて暗記して、「この資料によると、結論はこうです」と答えてくれます。

これが、NotebookLMです。

次に、このNotebookLMをGemの「知識」とするとどうなるかです。

例えば、Gemを「プロジェクトのリーダー」だとすると、NotebookLMは「そのリーダーが常に持ち歩いている『秘伝のネタ帳』」みたいな位置づけになります。

NotebookLMを持っているGemは、次の様に振る舞ってくれます。

–  「独自のカンニングペーパー」を見ながら答えてくれる

普通のAIリーダーが、「ありきたりな方針」しか言わないのに対し、NotebookLMを連携させたGemリーダーは、自分が用意した「独自のアイデア」などを含むネタ帳をカンニングしながら答える訳です。

そのため、回答が「自分専用」に尖ります。

– 毎回前提を説明しなくていい

普通、アイデアを相談する時は「前にも言ったけど、ターゲットはこんな人で…」と説明する必要があります。

ところが、GemにNotebookLMがセットされていれば、「資料はもう全部読んで頭に入ってるから、説明は不要。どうしますか?」という感じで開始できます。

–  証拠(ソース)を示してくれる

「そのアイデア、どこから来たの?」というのがピンポイントで分かります。

「NotebookLMにある、あのYouTube動画の5分過ぎの発言がヒントです」と、正確に情報の出どころを教えてくれます。

具体的に何ができるのか?

頑張ってわかりやすく説明してみたつもりですが、それでもGem単体でも、NotebookLM単体でも、両方を組み合わせた場合でも、具体的に何ができるのかと言われるとピンと来ないと思います。

実は、私も最初は、すごそうなのは分かるけど何に使えるのか、がよく分かりませんでした。

そこで、私は生成AIに「Gemの活用シーンをいくつか例を挙げてください。」と質問したりして自分のニーズにマッチする使い方を探してみました。

その結果、アイデアマンとしても使えることがわかったので、今後私がやろうとしていることの手伝いをしてもらうことにしました。

具体的には、英語学習者の悩みを解決するWebサービスを開発するというものです。

この問いをGeiminに投げて、Gem+NonebookLMの組み合わせをアイデアマンとして使うなら、どのような手順で作業すればいいか質問したところ以下のように答えてくれました。

まず、英語学習者の「生の悩み」や「既存サービスの弱点」をリサーチして、一次情報としてNotebookLMに格納します。

具体的な入力ソースとしては、「英語学習の悩み」について語っているYouTube動画、DuolingoやELSA Speakなどアプリのレビューや比較記事、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトのテキストなどがいいのではと提案してくれました。

これが出来たら、Gemの知識にこのNotebookLMのノートブックを指定し、カスタム指示を設定すれば準備が終わります。

このカスタム指示の内容は、自分で考える必要はなくて生成AIに作ったもらってコピペするのが簡単です。

実際やってみた手順をご紹介

では、この指示に完全に従って、私が実際にやってみた手順をご紹介します。

ステップ1:NotebookLMで「インサイトの核」を作る

ノートブックの作成: ノートブック(例:「英語学習サービス調査」)を作成。

ソースの投入: 共感できるYouTube動画、既存アプリへの不満レビュー、自分の仮説メモなどを投入。

ノートブック内で構造化(これが重要):

NotebookLMのチャットで

「私は現在、『英語学習者の切実な悩みを解決する新しいWebサービス』の企画案を考えています。

これらのソースを分析し、『サービス開発のヒント』として活用するために、以下の3点をまとめたメモを作成してください。

1. 学習者が既存のアプリや学習法に対して抱いている、具体的な『不満』や『挫折ポイント』

2 既存サービスがまだアプローチできていない『未解決のニーズ』

3 開発者として解決の糸口になりそうな『独自の視点』

完了したら、これをメモとして保存してください。」

メモができたら、これもソースとして保存しておきます。

※Gemはこのノートブック内のメモを優先的に参照するので、これで精度が劇的に上がるそうです。

ステップ2:GemとNotebookLMを直接連携させる

Gem作成画面へ: Geminiの左メニューから「Gem」→「+Gemを作成」を選択。

知識(Knowledge)からNotebookLMを選択:

「知識」の追加ボタン(+)を押し、メニューから「NotebookLM」を選択します。

先ほど作成した「英語学習サービス調査」ノートブックを選択して連携させます。

指示(Instructions)の設定:

以下の生成AIに作ってもらった指示を貼り付けます:

あなたはシニアプロダクトマネージャー兼フルスタックエンジニアです。 【連携指示】 知識として連携したNotebookLMのノートブックを徹底的に読み込み、そこに記述されている「生のユーザーの不満」や「独自の技術的仮説」を全ての提案の根拠にしてください。 【アウトプットの質】 既存の焼き直しではない、エンジニアが一人で開発できる「エッジの効いたWebサービス」を提案すること。

ステップ3:Gemとの「思考の同期」

連携が完了したので、Gemに対して具体的なアイデア出しを依頼します。

最初の問いかけ:

「連携したノートブックから、『まだ誰も解決できていないが、解決されたら熱狂的なファンがつく悩み』を特定し、それを解消するWebサービスのMVP案(最小機能構成)を提案して」

改善のループ:

アイデアが物足りなければ、「ノートブックの中にある〇〇の視点をもっと強調して、技術的に尖らせて」と伝えます。

改善もGemが直接ノートを読みに行っているので、非常にスムーズに修正されていくはずです。

ちなみに、私が最初に受け取ったアイデアは、かなり私の期待からはズレていました。

ただ、条件を追加していくと精度がどんどん上げって来て使えそうなアイデアまで着地しました。

CeminiとかChatGPTにアイデア出しを依頼するのとは、ひと味違うアイデアが出てくるので手応えを感じられました。

情報源をしっかり収集するのが少々面倒ですが、ここだけ頑張れば闇雲に生成AIと壁打ちするよりいいアイデアをもらえそうです。

自分一人で悶々と考えるよりも、もらったアイデアからさらに自分のアイデアが出てきたりするのでいい感じです。

また、生成AIの最大の特徴である網羅性の高さによって、自分では気づかない発想をもらえる点でも有効なアイデア出しの方法だと思います。

今回はアイデア出しに使いましたが、GemとNotebookLMの組み合わせのポテンシャルは高そうです。

自分にとって有効な使い方を探すためにも、まずは何かやってみることをお勧めしたいです。

今回の作業も、実際に手を動かして始めると思っているスムーズで手が止まることなく、答えをもらえるまでに時間はかかりませんでした。