こんにちは、藤田です。
今や、Webサイトのデザインに何十万円もかけてプロに依頼する必要はなくなりました。
Webサイトも生成AIで作れてしまうのです。
言うまでもなく、画像、動画はもちろん、音楽までボーカル付きで作ってくれます。
こうなると、ポジショニングトークではないのですが、デジタル業界で残るのは、サーバーやインフラなどシステム面の仕事くらいかもしれません。
そんな時代に求められるのは、「何を、どんな目的で作るのか」をAIに正確に伝える作文力です。
AI時代の最強スキル、それは“作文力”
生成AIで作れないデジタルコンテンツを探す方が難しくなってしまいました。
例えば、画像なら、画像生成AI「ImageFX」や「Midjourney」を使えば、「夕暮れの海辺でギターを弾く人」と打つだけで、高いクオリティの写真が完成します。
音楽や動画の場合はどうするか?
音楽生成AI「Suno」や「Udio」を使えば、「リラックスできるカフェBGM」や「勇気が出る映画予告風」などのプロンプトだけで、ボーカル入りのオリジナル曲が数十秒で生成されます。
動画生成AI『Pika AI』や『Runway』では、テキストだけで映像を形にできる機能が急速に進化しています。
映像カットの生成・音声ナレーション・字幕時点まで対応可能なオプションも登場しており、“言葉だけで動画を生み出す”という発想が現実に近づいています。
そして、私が最近一番驚かされたのが、Webサイトの生成AIです。
例えば、「美容サロン向けの上品で明るいデザイン」と打ち込めば、レイアウト、画像、キャッチコピーまでAIが仕上げてくれるのです。
ただ、現実には新しいWebサイトを作るケースは少ないので、リニューアルの方で威力を発揮します。
参考となるサイトと自社のサイトを提示して生成を依頼すると、参考サイトに寄せたデザインで自サイトをリニューアルしてくれます。
もう完全に、何十万円もかけてWebサイトをデザイナーに依頼していた時代は終わりました。
このように、音楽も、画像も、動画も、Webサイトさえも、“言葉だけで作れる時代”になってしまいました。
だからこそ、言葉で作りたいコンテンツの意図を伝える力、つまり作文力が必要になるわけです。
AIにできないのは「意図を伝える力」
言い換えれば、AI時代に本当に価値を持つのは「意図を正確に伝える力」、つまり作文力です。
思考を言葉にする作文力さえあれば、どんなデジタルコンテンツも作れると言って過言ではありません。
逆に言えば、思考を言葉にすることが苦手な人は危機感を持った方がいいかもしれません。
具体的には、頭の中では考えていることを言葉にすると曖昧になるとか、「なんとなく」「いい感じで」といった抽象語が多い人とか、伝えたいことを順序立てて整理するのが苦手な人がこれに当たります。
文章というプロンプトでAIを動かす時代には、自分の思考を正確に言語化できる力が必須です。
逆に言えば、これまでは「感覚で表現できる人たち」の独壇場だった芸術の世界に、思考を言葉にできれば誰でも参入できる時代になったと言えます。
考えを文章化すれば、AIが音楽も映像も形にしてくれるので、「感じる人」だけでなく「考える人」も創作の世界で活躍できるようになったということです。
そこで、私はあることに気づきました。
思考を言葉にできる能力があれば、新しいサービスとして提供できるということです。
具体的には、クライアントと打ち合わせをしながら、生成AIで即座にコンテンツを提示して提案できるのです。
もちろん、クライアントの意図をその場で言語化して、ブラインドタッチで素早く生成AIに伝えるという能力があることが前提です。
ただ、これができれば、双方にとってメリットしかないすばらしいサービスです。
書ける人にチャンスが来ている
SNSの発信も、企画書の作成も、動画の台本作成も、すべて文章作成です。
これまで、ネットでこのような仕事をコツコツとしてきた人にはチャンスが来ていると言えます。
今後どんなに生成AIの性能が上がっても、生成AIにはゼロから企画を生み出すことはできません。
なぜなら、企画は出発点だからです。
企画したことについて思考を整理し、言葉で伝える力が生成AI時代に最も必要とされる能力です。
逆に、文章を書くことを避けてきた人は、少し危機感を持つ必要があります。
諦めずに今からでも作文力を磨いた方がいいと思います。
作文力を高める方法はいくつかありますが、思考したことを頭の中で終わらせないで、必ず書き出す癖を付けるというのはよく言われる方法です。
文章作成をしてこなかった人には苦痛な作業ですが、コツコツとこういったことから始めるしかないと思います。
そして、文章を書くときは、常に誰かに伝える前提で書くことで説明力が磨かれます。
また、書きっぱなしではせっかくの鍛錬の効果が半減するので答え合わせをお勧めします。
具体的には、ChatGPT時代だからこそ容易にできる方法として、自分の書いた文章を生成AIに評価してもらうのがいいです。
難しいかもしれませんが、リアルな人であるお知り合いに読んでもらって評価してもらうのは最高にいい答え合わせです。
それと、実は地味に効果があるのが、翌日以降に自分で読み直すのも良い方法です。
最後に、とっておきのコツをお伝えします。
それは、ChatGPTなどの文章生成AIを使って、他の画像生成AIなどのプロンプトを作る方法です。
具体的には、2ステップです。
最初に、設計フェーズとして、例えば「動画生成AI Runway に依頼する際、どんな情報を伝えればよいか?」と尋ねます。
そうすると、生成AIは、動画生成AIのプロンプトに必要な要素(登場人物、構成、トーン、カメラワークなど)を整理してくれます。
次に、生成フェーズとして、この要素を埋めていってプロンプトとして完成させて生成AIに投げるという手順になります。
音楽生成AIなど、どんな生成AIについても同様の方法でプロンプトの作成が可能です。
ChatGPTなどの文章生成AIを“プロンプト設計AI”として使えば、さまざまな種類の生成AIを自在に操ることができます。
おまけですが、ブラインドタッチも出来た方がいいです。
私の時代は、修得するのに多少苦労しましたが、今はいろいろなアプリやツールがあるのでちょっと集中すれば修得できます。
難しく感じる人も多いですが、慣れれば反射的に打てるようになります。
でも、覚えてしまうと、プロンプトをバシバシ打ち込めるので今の時代にはすごく役立つスキルです。
クライアントの意図を文章化するスキルとブラインドタッチのスキルがあれば、今すぐにでも客先で重用されると思います。
今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。